たからもの

あるお客さまが、私が
「『プーさん』の原作(石井桃子訳)がすごく好き」
という話をしたのを覚えていてくださって
同作者の童謡集をプレゼントしてくださいました。

何とこれが「袋とじ」本だったんです!
1981年発行のもので、中に
「この本にはカットされていないページがあります。
 お読みになるにつれ、読者のあなたにカットしていただくのです。
 切るには、鋭い刃のナイフやはさみでなく、
 かならずペーパーナイフをお使い下さい。
 全部お読みになったあと、やわらかい感じの書物になります。」
という紙がはさまれていました。
製本をされてるリノセロスさんの作品の中に
「袋とじノート」というページが全部袋とじになっている作品があり、
私的には「ナイショの袋とじをあけちゃう罪悪感を楽しむノート」
もしくは「誰にも見られたくないことをこっそり書いちゃう
王様の耳はロバの耳ノート」と思っていたのに
袋とじってそういうこと?やわらかさ!なんと!!
自分のイヤラシイ発想が恥ずかしい・・・
そして確かに、和紙のようなやわらかな質感。
すばらしいです。私のたからものです。

そして更に、中を開いてみると
「・・・この挿絵、全部知ってる!」
実家にあった(おそらく母のもの)ミルンの原書のペーパーバック。
黄色い表紙だったと思います。
絵がかわいくて、小さい頃から見てたけど
韻をふんでいたり、子ども言葉だったりで
高校生になって辞書をひいても全然わからず、
読むのを断念していたあの本!
それが今、素敵な言葉に訳されて目の前にあらわれるなんて
本当に感激です。
くださったお客さま、こころから感謝です。
ありがとうございました。

まだ全部は読んでませんが、訳者・山田正巳さんの
「「童謡は詩である」は白秋の言葉だが、私は「訳詩も詩である」
 と加えたい。訳詩は訳でなく詩でありたいのだ。
 ミルンの場合は「うた」でなければならぬ。
 これを第1の基本方針とした。」
という「おぼえがき」のなかの言葉が胸を打つ。
今この本と出会えてよかった。

加えて、『クマのプーさん』にでてくる
「アレキサンダー・ビートル」を石井桃子さんが
「カブトムシノスケ」と訳し、この本でも
それを「借用した」と訳注にあるのも素敵だ。


表紙の紙もなんだかやわらか
DSCN1832_convert_20130301140735.jpg

中は布張り
刺繍(?)がたまらん
DSCN1833_convert_20130301140846.jpg

「半分降りたところ」の挿絵

階段を 半分降りた所は
ぼくの掛ける

そのような段は
ほかに
ない
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